イマジネーション料理部#32
EPISODE 32
「ねぇ、いまハマってるものある?」から始まるクラブ活動
ー ホイル包みのおいもがあれば、ハラペコ防止でホックホク ー
ジリリリリリーン ジリリリリリーン ジリリリリリーン
のどかな休日の昼下がり。
MALKスタッフUちゃんの大好きな、穏やかでのんびりとしたひととき。
どこからか、昔懐かしい黒電話の音が聞こえてきます。
ジリリリリリーン ジリリリリリーン ジリリリリリーン
アルミホイルの芯を手のひらでコロコロ転がしながら、スマホを手にするUちゃん。
ジリリリリリーン ジリリリリリーン ジリリリリ・・
U : はい。
電話の主はお馴染み、MALKの同僚Kちゃんだ。
K : あ、もしもし、Uちゃん? いま何してるの?
U : 特に何もしてないよ。 アルミホイルのストックがなくなっちゃったなぁ~って思ってたところ。
K : ふぅん。 そういえばアルミホイルって、しばらく使ってないな。
U : え! そうなの!? わたしは寒い季節ほど、アルミホイルのお世話になってるよ。
K : え! アルミホイルって、季節とか関係あるの!?
U : もちろんあるよ。 冬こそまさにアルミホイルシーズンでしょ。
K : 冬はアルミホイルシーズン・・・・そうなのかな・・・? ところでUちゃん、いまハマってるものってある?
そう、相変わらずKちゃんの話は急展開だ。
でも、もちろんUちゃんは即答。
このタイミングで聞かれる「ハマってるもの」は、自炊料理のことに決まっているのだ。
U : あるよ。 美味しくて、もちろんアルミホイルも使ってるよ。
K : あら、そうなんだ。
U : 話は変わるけど、わたしは冬の寒さに弱すぎて、そんな身体がつらい季節にハラペコになり過ぎることには、すごく恐怖を感じてるの。
K : うん。 このところのUちゃんを見ていて、そんな感じはしてたよ。
U : でしょ。 だから、今はとにかくすぐ食べられる状態でキッチンにおいもをストックしておくことに夢中なの。
K : なんか、冬眠前の小動物みたいだね。
U : ほんとだ、そのことには気がついてなかった・・・ で、そのおいもは過剰なハラペコ防止にもなる上にいろんな美味しさに繋がってて、そのおかげで寒い日々でもどうにか楽しく暮らせてるんだ~
K : え~なんか良さそう! おいものストックとアルミホイルで冬を楽しく暮らす方法わたしにも教えて~
Kちゃんは、なぜかいつでも同僚Uちゃんの自炊料理に興味津々。
つくり方を尋ねるのも、すっかりクセになってしまったようだ。
U : この時期はいろんなおいもが美味しい季節だけど、最近はジャガイモを食べることが多いかな。
K : ジャガイモって美味しいよね~
U : うん。 それからそのおいも達は、何度も言うようにハラペコでお家に帰ってきても、すぐ食べる準備ができるように前もって火を通しておくのがポイント。
K : わかった。
U : で、ひとつずつアルミホイルに包んでおくの。
K : ほぅ。 アルミホイルに。
U : そ、この料理はここで半分は完成。 あとは、そのとき食べたい分をトースターに入れて再加熱している間に、トッピングを準備するよ。
K : おお。 アルミホイルに包んで、即席焼きいも状態で食べられるようにするんだね。
U : そう! トッピングはお祭りの屋台気分で塩バターとかも鉄板だけど、わたしが最近ハマってるのは、バターラー油青ネギのせ。
K : おわ~。 ちょっと意外な組み合わせだったけど、美味しそうかも。
U : バターが無塩だったら、ちょっと塩足してもいいし、そのへんは手持ちラー油に合わせてやってみて。
K : うん。 バターとラー油に青ネギトッピングって、なんか多国籍感もあって楽しい感じするね。
U : だよね。 ほくほくジャガイモのアルミホイル焼きには、バターのコクとラー油のピリ辛、青ネギをトッピングしたら見た目からも食欲が湧くし味も抜群なんだよ~
K : ひとつひとつアルミホイルに包んであれば、あったかも長持ちしそうだし、なんかバーベキューしてるみたいで楽しそう。
U : ね。 ラー油は、食べるラー油とかでも良いし、なんでも好きなやつでやってみて。
K : Uちゃんはどんなラー油で食べてるの?
U : わたしのお気に入りは断然激ウマな石垣島のラー油なんだけど、サテトムっていうベトナムのラー油でも美味しかったよ。
K : 石垣島のラー油って、この前Uちゃん家で餃子会したとき、タレに大量に入れてたやつ?
U : その通りです。
K : わ~。 わたしもあのラー油食べたくなってきた。
U : たまに近所のスーパーでも売ってるから、探してみたら?
K : そうだね。 確かバターは冷蔵庫にあったと思うから、まずアルミホイルがあるかを確かめてみるよ。
U : うん。 あとは好きなおいもを多めに蒸しておけば安心。 もちろんバター醤油とかマヨネーズとかで食べても美味しいしね。
K : 冬のハラペコ防止は、いろんな幸せに繋がってるんだね。
U : いや、ほんとに。 いまの時期はすぐにホックホクで自由に食べられるのが一番だからね。
K : よーし、日が暮れて寒くなりすぎる前にお買い物に行ってきちゃお~っと。 じゃ、またね~
U : うん。 お買い物気をつけて行ってきてね~
のんびり穏やかな休日の昼下がり。
右手左手を互い違いに使いながらアルミホイルの芯をコロコロ転がして遊ぶUちゃん。
大きなクッションに寝そべってぼんやりと手遊びする姿は、なんとも平和そのもの。
ふと、ハッとした顔をして手を止め、なぜか慌ててお出かけの準備を始めました。
電話を切る前にKちゃんが言っていた「日が暮れて寒くなりすぎる前に」という言葉は、
自分にも当てはまるということに、どうやらいま気がついたようです。
先週買ったばかりのお気に入りのコートをしっかり着込み、大きなショッピングバッグを準備して、
冬支度中のリスのようにいそいそと出かけて行くのでした。
とある休日の昼下がり
MALKスタッフUちゃんとKちゃんにより密かに行われているクラブ活動
それが、イマジネーション料理部
つくるひとは、料理研究家でも(もちろんプロの料理人でも)ないMALKスタッフ
一般自炊料理人、Uちゃんのつくるお料理を
Kちゃんと一緒にイマジネーションして楽しんでみませんか?
この新感覚のお料理コーナーは、またいつか更新される予定です
次回もどうぞお楽しみに
※ この物語は、事実を織りまぜたフィクションです