N/L 自由が丘店誕生 interview
自由が丘にN/Lの直営店があることをご存知でしたか?
自由が丘は大小様々、個性的でおもしろそうなお店がたくさんあり、気が向くままに散歩しているだけでも楽しい街です。
メインの通りから一本裏路地に入ると、真っ白な壁、ネイビーの大きなタペストリー、大きなガラス窓、どこかの海外の郊外にポツンとありそうなそんな素敵な佇まいの建物が見えます。
その建物がN/L 自由が丘店です。
こんな素敵なお店はどういう経緯でできたのだろうとずっと気になっていたところ、
この店舗を見つけてN/Lの直営店としてオープンした現CS CORPORATION遠藤社長に興味深いお話しを聞くことができました。
スタッフT:
自由が丘N/L店との出会いを聞くことができて、あぁやっぱり特別な建物なんだと腑に落ちた感じがあり、もっと話しを聞きたいと思いました。
この建物を見つけた経緯を伺っていいですか?
遠藤社長:
1999年に、直営店を出すための物件を探していたところ、その当時自由が丘はデポー39とかサンクスネーチャーなどとてもおしゃれなお店があったのを知っていたので自由が丘に探しに来ていました。
偶然通りかかったこの通り(N/L自由が丘店がある道)に入ったら近沢レース*があって、
ご年配の方がロッキングチェアに座ってレースを編んでいて、その風景がとても素敵で印象に残っていて。
スタッフT:
話を聞いてるだけでも当時の自由が丘がどんな街だったか想像するとワクワクしますね。
遠藤社長:
でも、その後近沢レースがなくなり、バイオリン店になったというのを聞いたんですね。*
またその場所が気になるから行きたいなと思っていたんですが、物件探しは大通りの方を中心に探してたので、この場所になかなか辿り着かなかったんです。
*近沢レース・・・横浜元町に本店がある老舗のレース専門店
*現在はバイオリン店があった店舗は別のお店になっています。
スタッフT:
確かに、大通りから一本外れてますものね。
自由が丘は裏路地も入り組んでいるので一回通ったただけでは同じ場所に辿り着くのが難しそうです。
それが面白い街でもあるのですが。
遠藤社長:
そしたらある日偶然近くを通りかかったときに、バイオリンの音が聴こえてきてその音を頼りに歩いていたらずっと探していたこの場所に辿り着きました。
スタッフT:
バイオリンの音で辿り着いたんですね!何か物語が始まるみたいで素敵なエピソードですね。
遠藤社長:
バイオリン店の隣のお店(現在のN/L直営店の場所)がセールをしていたので、その店舗がどうなるのかなと調べてもらったら退店が出てるというのがわかったので、ここがいいと思います!とその時の社長に伝えました。ちなみにそのお店が退店する前はSabby Genteel.(シャビージェンティール)というおしゃれな高級雑貨を取り扱ってる有名なお店が入ってたんですよ。
スタッフT:
Sabby Genteel.聞いた事あります。代々歴史ある物件なんですね。
遠藤社長:
社内的にはその当時はお洋服だし直営店出すなら代官山とか表参道がいいという話もあったんです。私は自由が丘でアルバイトをしてたので地域性のようなものは分かっていて、代官山とか表参道はそれを目指して来るという人が多いと思うのですが、自由が丘は外から遊びに来る人もいるし、ここに住んでる人が買い物する事もあって、両方あっていいなと思ったんです。
住んでる人が買い物をするというのもN/Lのデイリーウエアというコンセプトに合っているので、そういう事で社内でプレゼンし、2000年に自由が丘店をオープンしました。
スタッフT:
2階の窓も大きくて特徴的で素敵だなと思いました。
(※普段は2階はイベントや展示会の時に使用されています)
遠藤社長:
その頃は代官山や恵比寿で展示会をやっていたんですが、2階を展示会場として使えるんじゃないかという事もあったり。店内の中央の階段部分はSabby Genteel.が入っていた時のままのようですが、その他は部分的に何回か少しずつ変えているんです。
レンガとかは自分達ではめたり、床も段差もあったのですがそういうのもフラットに変えました。入り口のドアの手すりの文字は自分達で彫って真鍮を埋めたんですよ。木が硬くて大変でした。
スタッフT:
自分達で少しずつイメージに近づくよう変えていったんですね。
遠藤社長:
会社が立ち上がって数年経ったころは、PARCOに店舗が入っていた時(1997年〜2000年)もあったんです。
良い店舗だったんですが、一歩店を出ると通路が人工的なピカピカな床、雨が降ってるか晴れてるか分からない店内などN/Lの世界観が伝えきれてないんじゃないかという気持ちがありました。もう少し自然で自由な空間の方が合っているのではと。
それじゃ自分達で路面店を探そうということで今の自由が丘のお店ができた経緯があります。先に話したように外からくる人と住んでる人が立ち寄れるという地域性がN/Lに合っていたので、その後、吉祥寺店も生まれました。
スタッフT:
確かに今のお店は木の床や壁で温かみがありますし、中に入ると窓も大きく採光がたくさんあって明るいですね。
入り口も通りに面しているので風通しがいいですし店内にいるのが気持ちよくて自然とリラックスしていまいます。
遠藤社長:
お店全体がN/Lというブランドがどういうコンセプトでお洋服を提案しているかが伝わるような空間になっていればと思っています。
店頭にいるスタッフも含め、N/Lらしさを感じてもらえたら嬉しいですね。
当時直営店づくりに携わったスタッフの熱い思いと店舗との偶然の巡り合わせから始まったN/L自由が丘店。
今でも色褪せる事なく細やかな空間作りが息づいています。
街ブラするのも気持ち良い気候になってきました。
ぜひこの機会にN/L 自由が丘店に立ち寄ってみてください。
N/L 自由が丘店
〒152-0035
目黒区自由が丘2-16-26