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イマジネーション料理部#20

 

 

EPISODE  20

「ねぇ、いまハマってるものある?」から始まるクラブ活動

ー あ!ベトナムのサンドイッチに挟んであるアレだ ー

 

 

ワン・ワンワンワン   ワン・ワンワンワン   ワン・ワンワンワン

 

のどかな休日の昼下がり。

MALKスタッフUちゃんの大好きな、穏やかでのんびりとしたひととき。

どこからかお馴染みの着信音(イヌの鳴き声)が聞こえてきます。

 

ワン・ワンワンワン   ワン・ワンワンワン   ワン・ワンワンワン

 

窓辺の日差しに手をかざしたり引っ込めたりしながら、真剣な顔で電話に出るUちゃん。

 

ワン・・

 

U : はい。

 

 

電話の主はお馴染み、MALKの同僚Kちゃんだ。

 

 

K : あ、もしもし、Uちゃん? いま何してるの?

 

U : いまちょうど太陽の熱の状態を確かめてたところだよ。

 

K : 太陽の熱の状態を確かめる!? なにそれ? どういう意味~?

 

U : 最近急に寒くなってきて辛いから、太陽の光が当たるところと当たらないところってどのくらい違うのかなぁ?っていうのを確かめる実験してた。

 

K : あははは。 実験って。 どうせ太陽の光に手をかざしたり引っ込めたりしてたんでしょ?

 

U : まさにその通り!よく分かったね。

 

K : Uちゃん寒いの苦手だから、このところ日差しの温もりを異常に求めてるよね。 ねぇねぇ、ところでいま何かハマってるものある?

 

 

そう、いつだってKちゃんの話は急展開。

でもそんなことは全くお構いなしで、Uちゃんは即答する。

 

 

U : あるよ。 なます。 ベトナム味のやつ。

 

K :  ベトナム味のなます??

 

U : なぜか季節の変わり目って、野菜をたっぷり食べたくなるんだよね~

 

K : ねぇ、なますってお正月とかに食べる、にんじんと大根の千切りのやつ?

 

U : うん。 ベトナム味のはバインミーに入ってたりするよ。

 

K : ああ!ベトナムのサンドイッチに挟んであるアレだ。

 

U : バインミーにしても美味しいし、ベトナム味なますって結構いいよ。

 

K : ふうん。 それ、どうやってつくってるの?

 

 

Kちゃんは、なぜかいつだって同僚Uちゃんの自炊料理に興味津々。

そのつくり方を聞いてみる事も、すっかりクセになっている様子だ。

 

 

U : マリネ活動のときと似た感じかなぁ。

 

K : ああ!マリネ活動って懐かしいね。 Uちゃん何でもマリネにしちゃってる時期あったよね。 

 

U : うん。 まず大根とにんじんを好きなだけ千切りして、適度に塩かけて放置。 で、水分が出てくるまでは自由時間。

 

K : ほんとだ。 マリネ活動のときと全く同じ流れ! 

 

U : そのあと出てきた水分をぎゅーっと絞る。 サンドイッチにするときに備えて、ここでしっかり水気をきるのがポイント。

 

K : そっか、水気をしっかりきるのがポイントね。 で、味付けはどんな感じ?

 

U : ニョクマムと、お酢、お砂糖、あと唐辛子を輪切りにしたやつ。 それから、パクチーがあったら最高。  

 

K : ニョクマムか・・・確かにパクチーがあったら完璧ベトナム味になりそう。 

 

U : お酢、ニョクマム、砂糖を3:1:1くらいで混ぜて、輪切り唐辛子とパクチーの茎の細切れを入れたら美味しいベトナム味調味料のできあがり。

 

K : ふうん。 ベトナム味ってあんまり自分で作ったことないけど、結構シンプルな材料なんだね。

 

U : だよね。 ニョクマムじゃなくてナンプラーでも大丈夫だよ。

 

K : そっか。 家にニョクマムないやって思ってた。 でもナンプラーなら近くのスーパーで売ってる。

 

U : アジアご飯好きにとって本当いい時代になったよね。 パクチーも手に入りやすくなったし。

 

K : ほんとほんと。 パクチーって好きじゃないかもと思ってたけど、慣れてきたら結構好きかもってなったし。

 

U : クセの強いものこそ、一度好きになったらやめられなくなるよね。

 

K : そうなのかも。

 

U : で、その美味しいベトナム味調味料で和えたら完成なんだけど、パクチー好きだったら葉っぱも一緒に和えると美味しいよ。

 

K : そっか、葉っぱも入れたらサラダみたいになりそう。

 

U : ミドリが入ると見た目も綺麗だしね。

 

K : パクチーじゃないミドリを足したかったら、ネギとか入れてもいいのかな?

 

U : いいよ。 ミドリじゃないけど、ゴマかけたりするのもいい。

 

K : シンプルな味付けだから、ちょい足しトッピングも楽しそうだね。 ナッツとかどうかな?

 

U : うん、いいね! むしろこのベトナム味なますを何かにトッピングにするっていうのもなかなかだよ。

 

K : ほぅ。 完全にイメージだけど、唐揚げとかにトッピングしたら美味しそうかも。

 

U : Kちゃん、そのイメージバッチリ合っててすごい!!

 

K : わー、ほんと!? 私のイマジネーション料理組み合わせ能力も、かなり向上してるみたい。

 

U : Kちゃん、やったね。

 

K : これからもイマジネーション料理、積極的に続けてこ~っと。

 

U : あははは。 なにそれ、変なの。 じゃ、またね~

 

K : ばいば~い。

 

 

 

 

のんびり穏やかな休日の昼下がり。

 

 

電話を切った後、もう一度日差しに手をかざしてみるUちゃん。

 

「むむむ・・・さっきよりも太陽の熱が弱まっている気がする。そして、夕方に向けて確実に寒くなってきている!」

 

真剣な顔つきで、手を出したり引っ込めたりを繰り返すその姿は、かなり滑稽。

 

窓辺で繰り返される(意味のあるような無いような)謎の実験が、どうか近所の人の目に留まっていませんように・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

とある休日の昼下がり

MALKスタッフUちゃんとKちゃんにより密かに行われているクラブ活動

それが、イマジネーション料理部

 

つくるひとは、料理研究家でも(もちろんプロの料理人でも)ないMALKスタッフ

 

一般自炊料理人、Uちゃんのつくるお料理を

Kちゃんと一緒にイマジネーションして楽しんでみませんか?

 

この新感覚のお料理コーナーは、またいつか更新される予定です

次回もどうぞお楽しみに

 

※ この物語は、事実を織りまぜたフィクションです