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イマジネーション料理部#19

 

 

EPISODE  19

「ねぇ、いまハマってるものある?」から始まるクラブ活動

ー 理想のキリミに出会ったら、皮パリパリがご馳走です ー

 

 

ワン・ワンワンワン   ワン・ワンワンワン   ワン・ワンワンワン

 

のどかな休日の昼下がり。

MALKスタッフUちゃんの大好きな、穏やかでのんびりとしたひととき。

どこからかお馴染みの着信音(イヌの鳴き声)が聞こえてきます。

 

ワン・ワンワンワン   ワン・ワンワンワン   ワン・ワンワンワン

 

熱心に読んでいた本をそっと閉じ、電話に出るUちゃん。

 

ワン・・

 

U : はい。

 

電話の主はお馴染み、MALKの同僚Kちゃんだ。

 

 

K : あ、もしもし、Uちゃん? いま何してるの?

 

U : 土偶の本読んでたとこ。

 

K : あははは! そういえば、最近また土偶に夢中になってるもんね。

 

U : うん。 なぜかこのところ土偶への興味が再沸騰してきてる。 でも、いまちょうどキリがいいところまで読み終わったところ。

 

K : ふうん。 土偶に夢中になる気持ちまだわからないな。

 

U : そう? じゃあ、土器は? 貝塚は?

 

K : 全部何も感じない・・・ ねぇ、ところでUちゃん、いま何かハマってる食べ物ある?

 

 

そう、相変わらずKちゃんの話は急展開。

でもそんなことはお構いなし、いつだってUちゃんは即答する。

 

 

U : あるよ。 鮭のムニエル、皮パリパリタイプ。

 

K : 秋鮭! 皮パリパリっていう響きもなんだかいいね。

 

U : そうなの。 いままで皮はあまり好きじゃなかったんだけど、いまは皮のところが一番好きなくらい!

 

K : そっかぁ。 ムニエルってほとんどやったことないけど、バターで焼くの? 

 

U : バターで焼いたりもするけど、最近はごま油で焼くのにハマってるよ。 皮がパリパリ香ばしくなって良い感じ。

 

K : ほほー。 バターじゃなくてごま油で焼いてもムニエルっていうんだ! 

 

U : 知らない。 でもわたしは魚の切り身に小麦粉つけて油で焼いたら、何もかもムニエルって呼んでる。

 

K : あはは、そうなんだ。 Uちゃんのハマってる秋鮭ごま油ムニエルのこと教えて~

 

 

Kちゃんは、なぜかいつだって同僚Uちゃんの自炊料理に興味津々。

そのつくり方を聞いてみる事も、すっかりクセになっている様子だ。

 

 

U : いいよ。 皮部分多めの鮭の切り身を探して、美味しそうなのが手に入れば、もう成功したも同然。

 

K : え! キリミの入手時点でほぼ成功!?

 

U : うん、このムニエルに関しては皮も美味しそうな好みの生鮭に出会うのが一番難しい気がしてる。

 

K : なるほど。 そういえば生鮭のキリミってあんまりじっくり見たことないや。

 

U : 魚市場に行けたら最高だけど、スーパーのお魚のコーナーも結構面白いよ。 美味しいお魚って、切り身でも可愛いし、やっぱり美味しそうだもん。

 

K :  キリミが可愛い!? Uちゃん、きっと自分で思ってるよりお魚に夢中な状態なんだね・・・

 

U : そうかな。 そういえば、この間水族館でいろんな魚を見ながら「可愛い~美味しそう~」って言ってたら、周りの人がギョッとしてた。

 

K : ふふふ。 でも、水族館の場合はちょっとわかるかも。 動物園でそれ言ってたら怖い感じするけど。

 

U : 確かに。 

 

K :  で、理想のキリミが手に入ったら?

 

U :  余計な水分を拭きとって、塩ふってしばらく放置。 あ、骨があったらこのとき抜いておくと食べるとき楽だよ。

 

K : ふむ。 

 

U : 焼く前に胡椒と小麦粉をまんべんなく薄くつけて、ごま油敷いて熱したフライパンですぐさま焼き始める。

 

K : 水分拭いて、塩胡椒と小麦粉を薄くつけて、焼き始める。

 

U : そのまま中火くらいで皮目を下にしてじっくり焼く。 ちょっと放置したら全体の色が変わってるから、最後にひっくり返して反対側にも火を通す。

 

K : 途中でこまめにひっくり返したりしないんだね。

 

U : 全然しない。

 

K : そっか。 お魚をフライパンで焼くときって、裏返すタイミングがよくわかんなかったけど結構放っておいて良いんだ。

 

U : うん。 皮が好みの感じにパリパリになったらお皿に乗せて、シソとか、ネギとか、なんでも合いそうな薬味を添えれば完成。

 

K : え! もう終わり!?

 

U : そ。 ごま油でパリパリになった皮はホントご馳走なんだよ~ ちょっとスダチとか添えても美味しい。 あったらシソとかネギとかも。

 

K : 終始皮目のパリパリ具合だけ確かめてればいいんだね。

 

U : そうだよ。 気をつけるのは小麦粉つけたら放置せずにすぐ焼くことくらいかな。

 

K : 確かにこれは、良いキリミとの出会いが勝負みたいだね。

 

U : そう。 がんばってね、Kちゃん。

 

K : わかった。 素敵な出会いを求めていざスーパーへ。

 

U : あははは。 じゃ、またね~

 

K : またね~

 

 

 

 

 

のんびり穏やかな休日の昼下がり。

 

 

昨日、お魚が美味しいスーパーに「ちゃんちゃん焼き用」って書いてある大きめの生鮭の切り身が売ってたけど、

 

今日はあれをごま油で皮パリパリムニエルにするのも美味しそうだなぁ・・・

 

それにしても、「ちゃんちゃん焼き」って可愛い名前だなぁ・・・

 

そういえば、みみずく土偶とか遮光器土偶っていう名前もちょっと面白いよねぇ・・・

 

それにしても、貝塚で鮭の骨って見つかってるのかなぁ? さすがに魚の骨は小さすぎるし、残ってないかぁ・・・

 

だとしたら・・・・

 

いつの間にかハマっている内容が渾然一体となり、奇妙な想像の旅に出てしまったUちゃんなのでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

とある休日の昼下がり

MALKスタッフUちゃんとKちゃんにより密かに行われているクラブ活動

それが、イマジネーション料理部

 

つくるひとは、料理研究家でも(もちろんプロの料理人でも)ないMALKスタッフ

 

一般自炊料理人、Uちゃんのつくるお料理を

Kちゃんと一緒にイマジネーションして楽しんでみませんか?

 

この新感覚のお料理コーナーは、またいつか更新される予定です

次回もどうぞお楽しみに

 

※ この物語は、事実を織りまぜたフィクションです