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イマジネーション料理部#10

料理研究家でもプロの料理人でもないただの自炊料理人Uちゃん。

UちゃんとKちゃんの会話を通じて織りなすお料理ストーリーがはじまります。

寒い冬の日、ほっと心温まる料理が食べたくなりますね。

今回もUちゃんの冬のお料理が楽しみです。

EPISODE  10

「ねぇ、いまハマってるものある?」から始まるクラブ活動

ー とろ〜りミルクとほっくり甘味のマッチング ー

 

 

ワン・ワンワンワン   ワン・ワンワンワン   ワン・ワンワンワン

 

のどかな休日の昼下がり。

MALKスタッフUちゃんの大好きな、穏やかでのんびりとしたひととき。

どこからかお馴染みの着信音(イヌの鳴き声)が聞こえてきます。

 

ワン・ワンワンワン   ワン・ワンワンワン   ワン・ワンワンワン

 

うとうとした目を擦りながら電話を手に取るUちゃん。

 

ワン・・

 

U : ふぁい。

 

電話の主はいつも通り、MALKの同僚Kちゃんだ。

 

 

K : あ、もしもし、Uちゃん? いま何してるの?

 

U : 何もしてないよ、あと1分で危うく眠りにつくところだった。

 

K : あははは。 そうなの? ごめんね。

 

U : 全然大丈夫。 むしろ、起こしてもらえて助かったよ。

 

K : それなら良かった。 

 

U : とろ〜りミルク効果なのか、すっかり睡眠モードが加速してるみたい。

 

K : とろ〜りミルク? 睡眠モード? ねぇ、Uちゃん、もしかしてまた何かハマってるものあるの?

 

そう、KちゃんはいつだってUちゃんのハマっているものに敏感。

そして、いつでもすかさず返答するUちゃん。

 

U : あるよ。 乳を練る作業。

 

K : ちちをねるさぎょう。 なにそれ!? 意味がわからないし、なんだか怖い!

 

U : ふふふ。 そうかな?

 

K : チチヲネルサギョウって何のこと?

 

U : ご存じ、練乳(れんにゅう)をつくるってことだよ。

 

K : あ、そうか、確かに乳を練るって書くね。 何だか面白い言葉だなぁ。 ところで、練乳って自分でつくれるんだ!?

 

U : そうそう。 つくれるの。 材料も牛乳と砂糖だけなんだよ。

 

K : へぇ、そうなんだ。 Uちゃんはどうやって練乳つくってるの?

 

 

Kちゃんは、いつでもなぜか同僚Uちゃんの自炊料理に興味津々。

何となくつくり方を聞き出すのも、すっかりお馴染みの光景だ。

 

 

U : すごく簡単なの。 特別な道具もいらないし。 牛乳と砂糖と、焦げにくい鍋と、かき混ぜるヘラがあればバッチリ。

 

K : それはいいね。 でも、砂糖をどのくらい入れたらいいのか想像もつかないや。

 

U : そっか。 私はカップ1の牛乳に大匙3くらいの砂糖入れてるよ。

 

K : なるほど。 それからどうするの?

 

U : 全部の材料を入れた鍋を火にかけて、沸騰しすぎないようにヘラ混ぜるだけ。 とろりとしてくると「乳を練ってる」って感じがしてきて楽しいよ。

 

K : 途中でとろりとしてくるんだ〜。 何だか面白そう。

 

U : うん。 牛乳の量が最初の半分くらいになったら出来あがり。 冷めるとトロリ度が増すから少しユルめで火から下ろすのが良いかも。 お砂糖の種類で味とか色が変わるのも面白いよ。

 

K : どんな牛乳やお砂糖でもいいなら、いま家にある材料でできちゃう。

 

U : そう。 最近は、乳を練っている間にさつまいもをオーブントースターで焼き芋にしておいて、できたて練乳をかけて食べるのがお気に入り。

 

K : おわ! それ美味しそうなイメージ湧く〜

 

U : さつまいもって焼き芋にしただけでも甘くて美味しいんだけど、練乳がけにするとまた違った甘味が加わって、幸せ感が増し増しのマッチングだよ。

 

K : ほくほくしっとりの甘味にミルキー感が加わったら、デザートの雰囲気出そう。

 

U : そうなの。 カットした焼き芋にとろ〜り練乳、胡麻とかナッツとか香ばし系を振りかければ、ちょっぴりデザートの装い。

 

K : 何だか健康的なおやつって感じもするし。

 

U : うん。 それから、よく眠れる気がするし。

 

K : え? なんで??

 

U : いつか「ホットミルクに眠気を誘う効果がある」って聞いたことがあって、練乳はそのさらに濃厚なやつだから、もっと眠くなるような気がしてるからかな。

 

K : Uちゃん、それは勘違いのような気がするよ・・・

 

U : うむ。 もし練乳によって眠くなってるなら、練乳がけのかき氷でも眠くなることになっちゃうもんね。 ほんとよく考えたら変だね。

 

K : そうだよ。 毎年この時期のUちゃんは「眠い眠い」って言ってるイメージあるし。

 

U : え!そうなの!?

 

K : え!そうだよ。

 

U : 知らなかった・・・

 

K : いや、知ってたと思うよ。

 

U : まだまだ知らないことってあるね。

 

K : 自分のことなのにね。 

 

U : 焼き芋じゃなくてカボチャとかでも美味しいかもね。 ほくほくしっとりの甘みという点で。

 

K : Uちゃん、いま話変えたでしょ。

 

U : あ、バレた?

 

K : あははは。 じゃ、今日もよく眠ってね〜

 

U : はーい。 ありがとう。 またね〜

 

 

 

 

 

 

のんびり穏やかな休日の昼下がり。

 

先程は運よくKちゃんに起こしてもらえたものの、またも眠気に襲われるUちゃん。

 

冬の入り口にほっくりとろ〜り甘いものを食べたくなって、自然と眠くなる。

これって、何だか冬眠に入る準備をしている動物みたい。

わたしはクマの素質があるのかもしれないな・・・

あ、リスかな・・・いや、ウサギ・・・キツネもいいな・・・

 

 

すでに半分夢の中のUちゃんなのでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

とある休日の昼下がり

MALKスタッフUちゃんとKちゃんにより密かに行われているクラブ活動

それが、イマジネーション料理部

 

つくるひとは、料理研究家でも(もちろんプロの料理人でも)ないMALKスタッフ

 

一般自炊料理人、Uちゃんのつくるお料理を

Kちゃんと一緒にイマジネーションして楽しんでみませんか?

 

この新感覚のお料理コーナーは、またいつか更新される予定です

次回もどうぞお楽しみに

 

※ この物語は、事実を織りまぜたフィクションです