イマジネーション料理部#21
EPISODE 21
「ねぇ、いまハマってるものある?」から始まるクラブ活動
ー 寒さ対応パワーチャージは、ジューシーサンドに任せよう ー
ワン・ワンワンワン ワン・ワンワンワン ワン・ワンワンワン
のどかな休日の昼下がり。
MALKスタッフUちゃんの大好きな、穏やかでのんびりとしたひととき。
どこからかお馴染みの着信音(イヌの鳴き声)が聞こえてきます。
ワン・ワンワンワン ワン・ワンワンワン ワン・ワンワンワン
ハサミ片手にモコモコのニットをしきりにひっくり返しながら、スマホを手にとるUちゃん。
ワン・・
U : はい。
電話の主はお馴染み、MALKの同僚Kちゃんだ。
K : あ、もしもし、Uちゃん? いま何してるの?
U : 明日着ようと思ってるカーディガンのお手入れしてた。
K : あ!MALKで見つけて、去年よく着てたやつ?
U : そう。 好きすぎて着続けたから毛玉できてて、それをカットしてたの。 あ!そういえば、今年も欲しいニットが色々あって、どれにするか迷ってるんだよね~
K : わかる~ わたしはウールのアウター欲しいんだよねぇ。 どれにしようかなぁ?
U : Kちゃん、グリンのソフトウールのノッチカラーコート似合いそうだよ。
K : あ、やっぱり? Uちゃんは、ナチュのシェットランドシャギーでしょ! ねぇ、ところでUちゃん、いまハマってるものってある?
そう、相変わらずKちゃんの話は急展開。でも、いつだってUちゃんは即答する。
このタイミングで聞かれる「ハマってるもの」は、自炊料理のことに決まっているのだ。
U : あるよ。 このところの寒さに身体が負けそうになってるから「自分励まし期間メニュー」なんだ。
K : じぶんはげまし期間めにゅう?? それ、全く聞いたことない期間だけど、またUちゃん独自のやつでしょ?
U : もちろんそうだよ。 冬を身近に感じ始めたら、とにかく外からも中からも自分を励まして、どうにか寒さに対応できる状態にしていかないとね。
K : あははは。 その気持ちなんとなくわかる。 でも、どんなメニューで自分を励ましてるの?
U : それは、贅沢にも牛肉のステーキをサンドイッチにしちゃうっていうスペシャルメニューなんだ~
K : へぇ。 Uちゃんがステーキってちょっと意外!
U : 確かに。 普段は野菜好き全開のメニューが多いけど、寒さ対応のパワーチャージには絶対的にお肉。 で、このサンドイッチはほんと最高。
K : えー!寒さに対してのパワーチャージ感あるなんて良さそう。 どうやってるか教えて~
Kちゃんは、なぜかいつだって同僚Uちゃんの自炊料理に興味津々。
そのつくり方を聞いてみるのも、すっかりクセになってしまったようだ。
U : 簡単に言えば、ジューシーに焼いたステーキを焼いた食パンに挟むだけなんだよね。
K : あははは。 確かに簡単だ。 でも何かポイントがあるの?
U : う~ん、そうだなぁ。 まず、食パンは焦げるギリ手前くらいまでこんがり焼いたほうが表面がサックリしてて美味しい。
K : なるほど。 パンはこんがり。
U : 一番重要なのは、やっぱり牛肉の焼け具合なんだけど、ジューシーに仕上げるにはとにかく厚みがあるステーキ用のお肉がオススメ。
K : ほぅ。 厚めのステーキ用肉か。 どの部位が良いとかあるの?
U : わたしの一押しはランプだなぁ。 しっかりうま味と食感が味わえる赤身肉って大好き。 で、厚みは2~3センチくらいは欲しい。 ちなみにランプは、確かお尻のあたりのお肉だったと思う。
K : 牛のおしり!確かにしっかりしてそう。 わたしも赤身好き。
U : ステーキは焼く前に常温に戻したお肉じゃないと絶対美味しく焼けないから、冷蔵庫から出して1時間ぐらいは放置してね。
K : そうなんだ。 冷蔵庫から出してすぐ焼いてたわ。
U : それは、ダメなやつ。 放置して水気が出たら拭き取って、塩、コショウしてから焼きはじめるよ。
K : わかった。 焼くときは油敷く?
U : このサンドイッチのはフライパンで溶かしたバターで焼くのが美味しい気がするけど、ほかの油でもいいよ。
K : バターか! 美味しそう。
U : カットした時ジューシーなのが希望なんだけど、表面はしっかり火を通さないとダメだから、上下左右よく焼いてね。
K : 切ってみないと中の焼け具合がわからないからドキドキするけど、それもまた気分が盛りあがるね。
U : うん、何度も繰り返すうちに好みの感じに焼けるようになるのも嬉しいし。 で、食パンには粒マスタードをたっぷりね。 あ、ちょっぴりマヨネーズ加えてもいい。
K : おわ~ できあがり想像したらヨダレ出そう。
U : うふふ、やっぱりお肉のパワーってすごいよね。 焼いたお肉を食パンに乗せて、さらに食パンで挟む。 で、ちょっと上から押して馴染ませるとカットするときズレにくいよ。
K : ああ、サンドイッチをカットする瞬間、楽しみすぎる!
U : あははは。 Kちゃんの頭の中ではもう完璧にできあがってるね。
K : ねぇ、もし牛のランプ肉が売ってなかったらどうしよう。
U : そしたら、なんでも手に入る美味しそうなお肉でやってみたらいいよ。
K : そっか。 そうだよね。 美味しそうって思ったら何でもいいよね。
U : うん。 このステーキサンドはガブっとかぶりついたときの満足感すごいし、口の中にジュワーって広がる美味しい味と食後すぐに身体が熱を発してる感じするのもすごく良い。 なんせ元気出るからやってみて。 師走のちょっとした贅沢として。
K : わかった、寒さ対応プチ贅沢サンドイッチやってみる! またね~
のんびり穏やかな休日の昼下がり。
あれ?そういえば、Kちゃんどうしてわたしが迷ってるニットがどれか分かったんだろう?
シェットランドシャギー・・・・
この冬の服装について、ひとしきり想いを巡らせるUちゃん。
うん、確かにやっぱりシェットランドシャギーは必須だな、明日早速買っちゃお~
Kちゃんの的確なアドバイスにすっかり納得満足、外からも中からも冬支度万全なUちゃんなのでした。
とある休日の昼下がり
MALKスタッフUちゃんとKちゃんにより密かに行われているクラブ活動
それが、イマジネーション料理部
つくるひとは、料理研究家でも(もちろんプロの料理人でも)ないMALKスタッフ
一般自炊料理人、Uちゃんのつくるお料理を
Kちゃんと一緒にイマジネーションして楽しんでみませんか?
この新感覚のお料理コーナーは、またいつか更新される予定です
次回もどうぞお楽しみに
※ この物語は、事実を織りまぜたフィクションです