イマジネーション料理部#15
料理研究家でもプロの料理人でもないただの自炊料理人Uちゃん。
UちゃんとKちゃんの会話を通じて織りなすお料理ストーリーがはじまります。
EPISODE 15
「ねぇ、いまハマってるものある?」から始まるクラブ活動
ー カニカマタマサラって、なんのこと? ー
ワン・ワンワンワン ワン・ワンワンワン ワン・ワンワンワン
のどかな休日の昼下がり。
MALKスタッフUちゃんの大好きな、穏やかでのんびりとしたひととき。
どこからかお馴染みの着信音(イヌの鳴き声)が聞こえてきます。
ワン・ワンワンワン ワン・ワンワンワン ワン・ワンワンワン
本日3度目の洗濯を干し終えたばかりのUちゃんは、満足げに電話を手にとる。
ワン・・
U : はい。
電話の主はお馴染み、MALKの同僚Kちゃんだ。
K : もしもし、Uちゃん? いま何してるの?
U : いまちょうど洗濯を干し終わって爽快感を味わってたところだよ。 今日3回洗濯したんだ~。
K : 3回とはすごいね! 大物も洗った?
U : うん。 貴重な晴れ間を生かしきった満足感もあり。
K : わかる。 わたしは2回洗濯したけど、Uちゃんには負けたよー!
U : 本当はもう1回洗濯したかったけど、もう干すところないからやめた。
K : あはははは。 干し場所問題わかる~。 ねぇ、ところでUちゃんいまハマってるものある?
そう、いつだってKちゃんの話は急展開。
でもそんなことは全く気にしない様子でUちゃんは即答する。
U : あるよ。 カニカマタマサラ。
K : げげ!怖いやつ出た。 意味が全くわからない。
U : ん? そう? カニカマ、タマ、サラ。
K : あ、今度は少し意味わかった。 カニカマ! あと、最後はマサラじゃないんだ。 タマ? サラ?
U : ねぇ、Kちゃん、最近カニカマがすごく進化してるって知ってた?
K : 進化? そうなの? 知らない。
U : してたの。 で、そのカニカマをかに玉みたいにしてみた訳なんだけど、その卵部分を皿みたいにするっていうのにもハマってるんだ~
K : ふむ。 カニカマ、かに玉、卵、皿ってこと? Uちゃんだからスパイスが関係してる「マサラ系」なのかと思った。
U : ふふふ、マサラと見せかけて全くそうじゃないの。 カニカマタマサラ。 サラダみたいに食べてるっていうのもあるから、サラは、皿でもありサラダでもある。
K : うむむむ。 いまだ全く様子がわからないけど、それは一体どんな感じのものなの?
Kちゃんは、なぜか同僚Uちゃんの自炊料理に興味津々。
そのつくり方を聞いてみるのも、すっかりクセになってしまったようだ。
U : かに玉とは言っても、どちらかというと「たま皿」部分がメインだから、カニカマ部分は他のものに変えてもいいよ。
K : ふうん。 卵の皿か。 薄焼き卵的な感じなのかな?
U : どちらかというと、オムレツに近いかなぁ? 卵をよーく混ぜて、牛乳ちょっと入れて、バターを敷いたフライパンでふわふわの皿状態に焼くの。
K : うむ。 確かにつくり方はオムレツだね。 ふわふわの皿状態・・・?
U : そう。 フライパンのバターがよーく溶けたら、ジャって卵入れてすぐにヘラとかで混ぜて固まらないようにしつつ、うっすら火か通った段階で円形の外側の部分を土手みたいに寄せて皿状にするんだ~。 わたし卵は半熟の方が好きだから、ほんと一瞬でできちゃうんだけど、この工程めちゃくちゃ盛りあがって楽しいよ。
K : なんか、Uちゃんの話し方がかなり盛りあがってるから、わたしも自動的に楽しそうな気がしてきてる。
U : あとは、カニカマを適当にちぎってその「たま皿」に盛り付けて出来あがり。 気分によってちょっとチーズのせたり胡椒したりするよ。
K : 卵には味付けしないんだ。
U : うん。 載せるものの塩けがあるから、足りなかったら後から足す感じ。 載せるものに合わせて、ドレッシングとかでもいいし。
K : 確かに、カニカマって結構塩気ありそう。
U : そうそうカニカマ! Kちゃん最近カニカマ食べた? 最近はお菓子とかでも「大人の~」とか、ちょっと贅沢っぽいシリーズがあったりするけど、カニカマにもそういうのがあって、それが本物のカニみたいで愉快だったよ。
K : カニカマに「大人の」とかあるの!? 面白いね。
U : うん。 ラジオでその情報うっすらと聴いて興味持ってたけど忘れてて、最近スーパーでたまたま見つけて買ってみたら、子供の頃食べてたのとは全く違う進化遂げてたよ、カニカマ。
K : ほほぅ。 スーパーの練り物コーナーってあんまり行かないけど、ちょっと覗いてみようかな。
U : それが、最近は鮮魚コーナーに陳列されるようなものもあるんだって~
K : へぇ。 カニカマが鮮魚コーナーに!? それはそれは。
U : すごいよね。 カニカマがその方向に本気出してたと知って、なんだかちょっと嬉しかったよ。
K : あははは。 確かに~。 日本人の「ものづくり魂」って感じ。
U : で、話は戻るけど、その美味しいカニカマに半熟の卵を絡めながら食べるっていうのが最高!
K : なるほど、カニカマの進化もカニカマタマサラには一役買ってるわけだね。
U : そう。 でも、カニカマ部分はお肉とか他のものでもいいし、いまの時期なら茹でた空豆とか、葉物のサラダみたいな野菜でも美味しい。
K : あはははは。 あっという間にカニカマを手放したね。
U : ほんとだね。 あと、タマサラの「サラ」は、サラダの「サラ」でもあるからね。 卵混ぜサラダとして食べるのもオススメ。
K : そうか。 あえてポテトサラダとかマカロニサラダとか乗せても美味しそう。
U : いいねいいね。 マヨ系と卵も相性いいもんね。
K : よし! 早速卵買ってきて、楽しげなタマサラやってみよ~っと。
U : 進化したカニカマもぜひ確認してみてね。
K : わかった。 大人のやつね。 じゃ、またね~。
U : またあした~。
のんびり穏やかな休日の昼下がり。
ベランダで揺れる大量の洗濯物を眺めながら「今日もカニカマタマサラにしようかなぁ」とぼんやり思い浮かべるひととき。
あれ?そいういえば、この前お土産にもらった贅沢カニ缶、まだ食べてなかったような!?
不意に嬉しい食材のストックを思い出し、今晩はリアルカニタマサラになる可能性も出てきたことに、何だかソワソワ。
もしカニ缶があったら、ちょっぴりわさび醤油をたらしたりしても美味しいかもしれない・・・・
また違った味わいを想像しながら、楽しさいっぱい夢いっぱい、いつでも平和そのもののUちゃんなのでした。
とある休日の昼下がり
MALKスタッフUちゃんとKちゃんにより密かに行われているクラブ活動
それが、イマジネーション料理部
つくるひとは、料理研究家でも(もちろんプロの料理人でも)ないMALKスタッフ
一般自炊料理人、Uちゃんのつくるお料理を
Kちゃんと一緒にイマジネーションして楽しんでみませんか?
この新感覚のお料理コーナーは、またいつか更新される予定です
次回もどうぞお楽しみに
※ この物語は、事実を織りまぜたフィクションです